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自作撮影機材SERVICE&PRODUC

自作ジブアーム 2005.03.21

※2005年当時の古い記事です。
 
市販のジブアームは高価な上に、重くて持ち運びに不便なので、自作することにしました。今回の制作費は、材料費のみで18000円でした。 ビデオα2001年11月号のプロのカメラマンの作例のクレーンを参考に、精密な加工技術を持たない自分でも製作できるよう、より簡単な工程で制作しました。 軽い分、機能は限定されますが、一人で徒歩やバイクでの撮影に便利です。カメラが大きいので小さく見えますが、実際に撮影してみると、このクラスとしては十分な高低差で、クレーン効果が得られます。なお、このサイトはあくまで参考に、自己責任で各自製作して下さい。カメラ破損などの、事故の責任は負いかねます。
 
 
 

 
三脚のケースに一緒に入るようにしました。総重量1.5kgと軽量です。
 
 
 

 
この機材を作るために使った工具
 
■ボール盤・・・精密な穴あけに必須です。
■棒ヤスリ(金属用)・・・切断面をきれいにするために、使用します。
■レザーソー(金属切断用の薄いノコギリ)
■ノコギリガイド・・・材料を、このガイドに押し当てて、ノコギリをガイドの溝にあわせて。材料を切断します。
■ペンチ各種・・・ナットをしめる時に使用したり、ワイヤーの切断面を束ねる時に必要です。
■ドライバー各種
■定規類・ノギス等

 
[材料]
主な構造は、ホームセンターでも売っているアルミ角パイプ・アルミL字材で作りました。 他にワイヤーと、ワイヤーの切断部分を束ねるワイヤーロック、カラビナ、三脚とカメラを固定するネジ数個、 錘のためのペットボトル、ペットボトルをクレーンに固定するための布袋が必要です。 組み立てに使うネジは出来るだけ、ゆるみ止めナットや、ナイロンナットなどゆるまないナットで止めましょう。 また、取り外しをする部分は、蝶ネジと蝶ナットを使うと便利です。
 

 
このジブアームの特徴として、ワイヤーを使うことにより、市販の二本のアームでカメラの水平を保つタイプに比べ、 精度がそれほど必要ないため、工作技術が未熟でも、有る程度の物を完成させることが出来ます。 クレーンは平行四辺形を変形しても各辺は常に平行を保つ法則でカメラの水平を保ちます。 アルミの加工も、道具さえあれば、それほど難しくありません。学生や、軽いクレーンを欲しい方は是非作ってみてはいかがですか?
 

 
[HEAD部]
クレーンUP、DOWN時、ワイヤーで、自動的に水平を保ちます。カメラの向きを調整するため、写真用の自由雲台を使用します。また、カメラとジブアームを接続する部分は、写真用のシューアダプターを使用しています。クレーンUP、DOWNしながらPANをすることは出来ません。
[HEAD部改修 雲台取替え] 
今までの1000円の雲台ではHDR-FX1で使用する際に角度が固定出来なかった為、5000円の丈夫な雲台に取替えました。重さもアップするので不安もありましたが。。。かなり不安定でしたが、なんとか使えました。。TRV900くらいの家庭用カメラの重量が推奨な感じです。。
[HEAD部改修2 ワイヤーに長さ調整機能を追加]
暫くぶりに使ったら水平が狂ってたのでワイヤーを取替えましたが、その際ワイヤーの長さを簡単に調整出来るようにしました。ホームセンターのワイヤーコーナーで売ってるケーブルロックという物で、ワイヤーを差し込むと自動的に固定され、固定解除も小さなレバーで簡単に出来るというものです。電化製品のコードを止めるナイロン製の固定具と良く似たしくみです。ワイヤーの太さによって対応重量が変わってくるらしいので余裕をもった太目の物を使ってください。カメラが急に動いた場合、瞬間的に大きな力がかかると思うのでその辺りも考慮してください。写真では1.5ミリのワイヤーですが、2ミリ以上の太目のワイヤーの方が安心そうです。 ワイヤーの長さが短すぎても長すぎても水平を保つ事は出来ませんので、長さの調整は根気良く行ってください。 ケーブルロックの値段は1個500円位です。幾つかホームセンターを廻ってみて下さい。ワイヤー売り場で見つかるはずです。
 
 

 
[基部]     <注意 黄色の文字部分は、リンクになっています。それぞれより詳しい説明のページに移動します。
アームは蝶ネジで、取り外し出来ます。[アームを旋回させる部分は、ホームセンターで売っている、角回転台という物を使いました]。元々は、台車 の車輪の向きを、回転させる部品のようで、台車の車輪が売っているコーナーに有ります。ベアリングが入っていて、滑らかに回転するので採用しました。[ワイヤーを引っかけるフックの部分は、滑らかな動作が出来るようになるまでには、多少の試行錯誤が必要でした。]
 
 
 

 

[アーム接合部]

 L字型のアルミ棒を二枚、アームのアルミ角材に被せるようにして、製作しました。取り外す部分は蝶ネジを使っています。外さない部分はゆるみどめネジです。ネジ穴は多少大きめに開けておいて、組み立て時にネジの締め具合で調節しました。アームの長さは、三脚ケースに入るサイズにしました。

 
 

 
[おもり]
ペットボトルに、水を入れて使用します。滑らかなクレーン効果を得るには、ヘッド部とおもり部のバランスをとる必要があります。ヘッド部と、おもり部が、完全に釣り合い、アームが水平になるよう、おもりの水量を調節します。このページに載っている写真は、水の量が少し多い事になります。

ペットボトルを入れる袋はもし壊れた場合、カメラが地面に叩きつけられる可能性があるので丈夫に作る必要があります。今回はジーンズの布地を念入りに縫製してつくりました。

 

バナースペース

CG・映像作家 浜口泰昭